2009年2月27日金曜日

キリストの復活―宇宙史の新しい章

ナルニヤ物語の作者C.S・ルイスは「奇跡」という本の中で、キリストの復活について次のように語っています。「彼(キリスト)は、最初の人間の死以来閉ざされていた扉を、強引に開け放したのだ。彼は死の王と出会い、これと闘い、そしてこれを打ち破った。彼がそれを成就なさったがゆえに、今や万物は前とは違うものになった。これが新しい創造の始まりであり、宇宙史の新しい章が開かれることになったのである。」

またルイスは、この復活をテーマとして、「ライオンと魔女」でアスランの復活を描いています。アスランはナルニヤ国の王で、キリストを象徴しています。しかし、その世界はアダムの罪ゆえに、白い魔女の力に服し雪に閉ざされています。そしてまた、アスランは白い魔女に殺されます。彼の死は、すべての終わりのように思われましたが、それはアダムの子孫を救うため死でした。そして彼の死ゆえに、悪の力は打破され、アスランは新しい生命に復活します。彼が復活したときに、魔女によって支配されていた世界も一気に生命を吹き返し、春の世界に変化していくのです。ここでもアスランの死と復活により、「宇宙史の新しい章が開かれ」ています。そして復活信仰のみが、世界に光を灯す唯一の希望であることをほのめかしています。

確かに、私たちの世界を支配しているのは、罪と死の原理であり、その背後には悪魔とも言うべき存在があります。すべてが滅びと死の力に屈服し、人の心と行動では罪が力をふるっています。誰がこの滅びの世界から、世界を救うことができるのでしょうか。聖書では、キリストが十字架の死と復活を通して、悪魔の力を打破し、世界を罪と死の力から解放し、「宇宙史の新しい章を開いた」ことを示されています。そして新しい生命は、すでにキリスト信仰者の心の中で希望の光を灯していると。

私たちの教会ではこの1年の間に4人の方々が亡くなりました。これは私たちにとっても辛く悲しいことであり、死の力の酷さを覚えたのです。しかし、私たちには復活信仰があります。つまり、この方々は魂においてはすでに天にあり、終わりの日に新しい体に復活すると信仰です。その復活信仰によって、私たちも慰められ、死の現実の中でも希望を保つことができるのです。

使徒26: 23「キリストは苦しみを受けること、また、死者の中からの復活によって、この民と異邦人とに最初に光を宣べ伝える。」

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